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菅原 隆徳; 西原 健司; 辻本 和文
no journal, ,
マイナーアクチノイド(MA)核変換を目的とした加速器駆動核変換システム(ADS)については、未臨界状態で外部中性子源により運転が行われることから、通常の臨界炉に比べて臨界事故の可能性が低く、安全性が高いと考えられている。本研究ではRELAP5コードを使用して、原子力機構が検討している鉛ビスマス冷却型ADSを対象に過渡解析を行い、炉心損傷の可能性を検討し、さらに構造物の寿命評価に資する解析を行った。ADSの事故事象に関する過渡解析については、スクラム成功時の除熱源喪失事象の場合、崩壊熱除去系が正常に作動すれば問題がないものの、これが作動しない場合には炉心損傷に至る可能性があることを示した。さらにビーム窓や被覆管などの構造物に関する寿命評価に資するため、信頼性を高めた新しい加速器構成を考慮したビームトリップ時の過渡解析を実施し、ビームトリップ時の各構造物設置位置における温度変化をまとめた。
佐々 敏信; 大林 寛生; 斎藤 滋; 武井 早憲; Wan, T.; 粉川 広行; 西原 健司; 菅原 隆徳; 岩元 大樹
no journal, ,
日本原子力研究開発機構(JAEA)は、マイナーアクチノイド(MA)の核変換を行う、鉛ビスマス(LBE)冷却型加速器駆動システム(ADS)を提案している。ADSの設計に必要なデータを取得するため、J-PARCに核変換実験施設(TEF)を設置することを計画している。TEFは400MeV-250kWの陽子ビームを鉛ビスマス核破砕ターゲットに導入するADSターゲット試験施設(TEF-T)と、微小陽子ビームにより駆動可能なMA燃料を装荷した未臨界・臨界集合体を持つ核変換物理実験施設(TEF-P)から構成する。TEF-Tでは、核破砕ターゲットを用いた材料照射を行うと共に、二次中性子の多目的利用も検討している。発表では、ADS実現のためのロードマップとともに、TEF建設に関わる最新の研究開発状況を報告する。